「地震で家が倒れない理由とは?」成長痛と痛み改善専門 【ひろメディカルケア】

ひろ

こんにちは!ひろ(@hiro__mc)です!

今日はちょっと変わったお話を書きたいと思います

昨日の朝方に関東地方に地震がありました。

私はあの地震で目が覚めてしまってそれから寝付けなくて翌朝は辛かったです・・・。

実は私はひろメディカルケアの院長でありながら建築士でもあります。

建築士にもいろいろと種類があるのですがその中でも「構造設計一級建築士」という資格を持っていて、「構造設計」という仕事を長年やらせていただいております。

この構造設計というのはまさに「地震」や「台風」の時などに建物が壊れないように建物の骨組みについて設計をするのが仕事となります。

ひろ
すこし今日は趣旨を変えて「構造設計の専門家」として建物と地震について少し書きたいと思います!

建築物の構造

建築物と一口にいってもその構造の種類は色々とあります(ここでは「構造」=「その建物が何で出来ているか?」とお考えください)。

その主な物は以下となります。

  • 木造
  • 鉄骨造
  • 鉄筋コンクリート造

これをお読み頂いているみなさんは「木造の一戸建て」とか「鉄骨のアパート」とか「鉄筋コンクリートのマンション」などにお住まいの方が多いと思います。

ひろ
今日はこの中で「木造」について絞ります!

木造の家が倒れない理由

地震で家が揺れた時になぜ倒れないのか?

それは「壁」が家を支えるからです。

「壁」といってもなんでも良いわけではなくて、その壁が「耐力壁」でなければなりません。

「耐力壁」にするためには下の図のような仕様にする必要があります。

▲耐力壁の種類

図中の「30×90」というのは「30mmx90mmの木材」という意味です。

重要なのはいちばん下の欄にある「倍率」。

地震の時には建物は水平の方向に揺さぶられるのですが、その水平に揺れる時に建物に掛かる重さをこの耐力壁が受け止めることになります。

「倍率1.0」の意味は「その耐力壁は長さ1mあればで1.96kN(196kg)」の力を受けることが出来るという意味です。

長さが60cm(0.6m)ならば196kgx0.6=117.6kgの力を受け止められます。

例えばいちばん左の「片筋交い」の場合だと倍率が「1.5」なので、左右の柱間の距離が1.0mだとすると

1.0mx196kgx1.5倍=294kg

294kgの力まで受け止めることが出来るということです。

これが右から2番めのたすき掛けになると倍率が「4.0」なので同じ1.0mのスパンだと

1.0mx196kgx4.0倍=784kg

784kgもの力を受け止めることが出来ることになります。

このような考えかたで家を倒そうとする力よりも建物の中の耐力壁が受けとめられる力の方が大きければ「地震では建物は倒壊しない」ということです。

ひろ
木造の建物の場合にはこの「耐力壁」の数が木造の建物の強さになると考えてほぼ間違いないですよ!

どれくらいの数の耐力壁が必要か?

ほとんどの木造住宅は2階建てだと思われますが、実は2階建ての木造住宅は家を建てる時の確認申請手続きの中に「構造計算書(建物の強さを証明する書類)」は不要となっています。

しかし、これは申請の手続きには書類添付が不要ということで安全を確かめなくても良いという意味ではありません。

建築物には仕様規定といって必ず守らなければならない最低限のルールがあり、その中に耐力壁の量についても規定されていますのでそれは間違いなく守られているはずです(守られていなければそれは違法建築物)。

仕様規定による耐力壁の量は建築基準法施行令46条によって下の表のように決められています。

これは床面積1㎡あたりの必要な壁の長さとなりますが、例えば屋根が瓦ではない2階建てとした場合、1階部分に必要な壁長さは1㎡あたり29cm必要ですよ・・ということです。

もしご自身のお家の図面があればこのチェックはすぐに出来ます。

例えばあなたの家の屋根がスレート葺きで1階部分の面積が50㎡とした場合には1階に必要な耐力壁の長さは50x29=1450cm(14.5m)となります。

14.5mも無いよ!と思うかもしれませんがこの14.5mを「壁の倍率」で除して良いので、45x90のタスキ掛けの耐力壁(4.0倍)が全ての耐力壁として使われているなら14.5m/4.0倍=3.63m以上の耐力壁があれば最低限の強さは確保されているという事になります。

この場合には4.0倍x3.63mx196kg=2846kg(約2.9t)の力で建物を横から押しても建物は倒壊しないということになるのですね。

ひろ
この最低限の壁の量は横方向と縦方向にそれぞれ必要なので気をつけてくださいね!

まとめ

木造の住宅にお住まいのかたは「地震の時にうちは大丈夫か?」というご心配は多少はあるとおもいます。

しかし、このように建物が地震で倒壊しない最低限の根拠というのは建築基準法施行令46条にしっかりとありますので簡単には壊れることはありません。

しかしながら、これを「構造計算」という詳細な方法で計算してみると少し話は変わってきまして、この最低限の壁量では建物はもたなくなってしまうことが多くなりますので、46条は「最低限の量」と考えて良いと思います。

おおよそですが、46条をクリア出来る量の約1.5倍くらいの耐力壁が必要となってきます。

その根拠についてはまた地震が来た時あたりに書きたいと思います。

ひろ

今日の話はちょっとややこしかったですかね?

でも身体も建物も「構造」が大事というのは共通していると思います1

それでは良い一日を!

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