どれくらい掛かるの?オスグッド改善までの期間
小学生・中学生の患者さんに多い症状に「オスグッド」があります。
オスグッドはいわゆる「スポーツ障害」という括りになるものですが、このスポーツ障害と呼ばれるものは一般的にはなかなか良くならないと認識されています。
しかしながら、やはり痛みが改善されるのにどれくらいの期間が必要か?というのはやはりみなさんお気にされます。
そこで当院においてのオスグッドが改善するまでに必要な来院回数を書いてみました。
オスグッド
改めてオスグッド(正式にはオスグッドシュレッター病)について振り返ってみましょう。
運動のやりすぎなどの様々な原因で太腿の筋肉が硬直収縮することで膝蓋骨を引っ張り上げます。
すると膝蓋骨から脛に向かっている膝蓋靭帯が引っ張られます。
その影響で膝蓋靭帯が付着している脛の骨の部分(脛骨粗面)が炎症をおこしたり剥離したりして膝の下部が痛くなる症状。
これがオスグッドです。
年代としては小学生の高学年から中学生が多いですが大学生や社会人でもお悩みになられるかたはいらっしゃいます。
痛みの症状は色々で、重い場合には歩行不能直前のようになってしまう場合もありますが、「ちょっと痛い・・・」程度の場合もあります。
ですが「治療が必要」と本人が自覚するような場合にはスポーツをするのが辛いくらいの痛みのレベルになることがほとんどです。
一般的にはどれくらいで改善するか
一般的にオスグッドは治るまでには時間が掛かるスポーツ障害の一つです。
重くなってしまうと数ヶ月掛かることもあり得ますし、オスグッドは「再発する可能性がある」というのも厄介です。
オスグッドと言われてスポーツを数ヶ月休んだら痛みが無くなったので復帰したらまた痛くなった・・・というのは「まだ治っていなかった」のか「治ったのが再発した」のかが微妙なことも多くあります。
いずれにしても一度オスグッドになってしまうと、一般的な治療の場合には少なく考えても数ヶ月以上はかかることが多いようです。
当院での改善までの期間
「一般的な治療の場合には少なく考えても数ヶ月以上かかることが多いようです」と書きましたがでは当院にお越し頂いた場合にはどれくらいの期間が掛かるのか?
私も「一度来てもらえばそれで大丈夫」としてあげたいのは山々なのですが人間の身体はそう簡単なものではありません。
当院でのオスグッドが改善するまでの来院回数は週に一度のペースでおおよそ下の3パターンになります。
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比率内訳ですと下のような感じです。
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この時に考慮すべきなのは「どの時点を改善したと捉えるか」です。
当院ではオスグッドの改善は「押しても痛くない」という段階になった時を目指します。
ですので、3の「6回以上」や4の「10回以上」となった場合でも、実は3回目くらいで日常生活や軽い運動ではあまり痛みを気にせずに出来るようになることがほとんどですが、この場合には「専門的なスポーツトレーニングの強度でも大丈夫か?」とか「指で押しても痛くないか?」という意味ではその段階には至らないことが有る・・・という意味でお考えください。
これまでの経験では施術回数としては最小では1回、最大では10回というのがあります。
10回の子の場合には最初は両足ともに痛くて膝が伸ばしも曲げも出来ずで普通に歩く事ができませんでした。
5回目で屈伸が出来るようになって走ることも出来るようになりましたが痛みは残ったので「押して痛くない」までにはあと5回が必要でしたが最終的にはサッカーに3ヶ月で復帰できました。
やってはいけないこと
一般的に多いのが「太腿の筋肉をストレッチしろ」と言われること。
しかしながら元々の原因が硬くなっていて痛い部分を引っ張り上げてるわけです。
ストレッチするというのはその筋肉をさらに引っ張るということですよね。
ならばこれが良いことかどうかは明白です。
硬い筋肉を柔らかくするためにストレッチということなのだと思いますがこれでは逆効果になってしまいますし、ストレッチで筋肉は簡単には柔らかくなりません。
また、同じ理由から太腿の筋肉をマッサージすることも多いですがこれも筋肉が柔らかくなるよりも筋肉の機能を悪くする可能性があることからお勧めできません。
その他では「オスグッドバンド」という装具があります。
しかし、これは膝の裏側までグルリと回して締めてしまうので膝下の筋肉に血流が悪くなってしまいます。
当院ではオスグッドバンドの使用は禁止とさせていただいております。
まとめ
一口に「オスグッド」と言っても痛みが発症した時期からの経過時間や日常生活のありかたなども改善までの時間に大きく関わります。
運動をしながらなのか、休むのか・・・などによってもバラつきが出ますので予め「○回来てくれれば大丈夫」とは言いにくいのは確かですが、初回からそれなりの改善効果は出ますのでグッと生活は楽になります。
痛みの直接の原因は太腿の筋肉が硬くなること。
では、なぜ太腿の筋肉が硬くなるのか?・・・まで考えると思わぬところに原因があったりしますし、姿勢の悪さなどもその要因となることがあります。
当院ではそのような様々な点からもアプローチすることで早い段階での改善が可能となっています。
もしオスグッドがなかなか良くならないということでお困りでしたら一度ご相談ください。
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