「白砂糖 それは『食べ物』と言えるのか?」 成長痛と痛み改善専門 【ひろメディカルケア】
私は5年前くらいまで体重が77kgくらいありました。
その頃にはけっこう痛風発作なども出るし、何かを食べると突然に蕁麻疹と喘息発作のような症状が出たり(これが食べ物を特定できない)とで色々と大変でした。
それが理由というわけでは無いのですが、ある日に思い立ってダイエットを始めました。
方法はいわゆる「糖質制限」。
とりあえずご飯・麺類・甘味類・醸造酒などをやめることにしましたが、これが面白いように体重が落ちて半年くらいで10kgほど体重は減りました。
この糖質制限ダイエットについてはまた改めて書くとして今回はその時に色々と調べる中で改めて考えることになった「砂糖」についての話です。
白砂糖
砂糖(さとう、英語: Sugar、ドイツ語: Zucker)は、甘みを持つ調味料(甘味料)である。物質としては糖の結晶で、一般に多用される白砂糖の主成分はスクロース(Sucrose, ショ糖)で、これはブドウ糖と果糖の両方で構成される。サトウキビやテンサイを原料に生産される。
Wikipedia「砂糖」より
サッカーの指導をしていた頃。
試合と試合の合間に子供たちに食事を摂らせるわけです。
そうすると選手達はお弁当などを広げて食べるのですが、中には白砂糖がたっぷりと使われた「菓子パン」を持ってきてそれを食事にしている子などもいました。
保護者と話しをする機会があったのでそれとなくその話題を出したら「糖分は脳にも必要だし、エネルギーにもなるから」とのこと。
確かに糖質は脳のエネルギーになると言いますし、カロリーも高いので身体を動かすエネルギーになる・・・と思っているかたは多いかもしれません。
以前には試合前には白砂糖を舐めさせるという指導者さえ身近にいて驚いた覚えもあります。
一般的には白砂糖を身体に入れると身体の中で何が起こるのかはあまり知られていないのかもしれません。
砂糖がおこす身体への影響
「糖反射」という言葉をご存じでしょうか?
ヒトの胃は1分間に約3回ほどのペースで動いているが、胃に糖分が入ると胃の動きが止まることが、東京大学での実証試験で判明している。被験者に砂糖水を飲ませると数十秒間胃腸の動きが完全に静止し、逆に塩水を飲ませると胃腸の動きが急に活性化した。さらにはチューブで直接十二指腸へ糖分を流し込んだ実験でも胃の運動が停止した。量的には角砂糖の1/4-1/5個くらいで起こる。糖分は唾液、胃液、腸液などで5.4%等張液になり消化吸収されるため大量の糖分の摂取により1時間以上という長時間の停滞が起こるとされる。糖を飲ませると細胞の動きが緩慢になる反応を東京大学では糖反射と名付けたが、このメカニズムは未だ解明されていない。多すぎる糖の摂取は細胞にはいわば絶縁物質として作用し、神経信号の伝達を阻害するのではないかと考えられている。
Wikipedia「砂糖」より
人間の胃は食べ物が入ると約15秒に1回程度のペースで動くのですが胃の中に糖分が入るとこの動きが止まるのです。
胃だけでなく腸の動きも止まる。
これを「糖反射」といいます。
この反応は胃腸の浸透圧と同じ濃度(5.4%)以上の糖液15ccで現れるそうです(角砂糖5分の1程度の量で現象が起こる)。
ということは、少しばかりのお菓子やジュースなどを胃に入れると簡単に胃や腸の動きは止まるということですね。
糖反射を起こして動きが止まった胃や腸はその濃度が5.4%以下にさがるまでこの現象を続けます。
つまり胃に入った糖分が唾液や胃液などで薄められて濃度が下がるまで一緒に胃や腸の中に入っている食べものは消化されないままで胃や腸の中にとどまることになるわけです。
「食事の前にお菓子を食べるとご飯が食べられなくなるよ!」というのは胃のサイズの問題ではなくてこの糖反射の影響が大きいです。
砂糖たっぷりの菓子パンを食べながらこれまた糖質たっぷりのスポーツドリンクを飲むスポーツ選手・・・・。
これでは糖質が脳に必要とか何とかいう以前の問題ですね。
胃の動きが止まると何がおこるか
胃や腸の動きがとまるということは消化活動が停止するということです。
ということは胃や腸のなかに食べたものが長く残るということで、それによって「膨満感」やそれに伴う「食欲不振」が起こりますので「まともな食事」が摂れなくなります。
さらには、胃や腸が働かないので必要な栄養を十分に吸収できなくなり、身体に必要な栄養が不足しますのでそれに伴って肌荒れなども起きる。
腸が動かないので当然「便秘」なども起こりやすくなる。
下手をすると胃や腸内にとどまった物が腐敗するのでそれが様々な病気を引き起こします。
最近では腸の働きの悪さは鬱の原因になるともいわれていますので「うつ病」の原因にもなり得ます。
そういう細かいこと以前に単純に表現してしまえば砂糖を身体に入れると「身体の機能が停止する」わけです。
こうなると「砂糖」というのは「食べ物」と言えるのかどうかさえ怪しくなってきます。
その他の影響
砂糖の分子は非常に小くて浸透圧が高いので空腹時に胃に入ると胃の粘膜が刺激されて胃液の分泌が促進され、同時に副腎皮質ホルモンを刺激することで更に胃酸の分布を促します。
その結果として胃潰瘍や十二指腸潰瘍を誘発するともいわれていますが、もしかしたらこれは体が胃内の糖を薄めようとすることで起こっている防御反応なのかもという説もあります。
他にも砂糖を身体に入れることで急激な血糖値の上昇を引き起こす「血糖値スパイク」を引き起こします。
食後の短時間に血糖値が急上昇する「血糖値スパイク」。放置しておくと動脈硬化が進み、血管がいたみやすくなり、炎症や酸化ストレスを起こりやすくなる。最近の研究では認知症の進展にも関連があることが分かってきた。
「糖尿病ネットワーク」より
血糖値が乱れると副腎からコルチゾールという物質が過剰分泌されます。
コルチゾールの分泌過多が続くと副腎が疲弊して機能が弱まってしまい、次の段階としては逆にコルチゾールの分泌が弱くなってしまいます。
このコルチゾールには抗アレルギーの作用があるのですがそれが少なくなることで様々なアレルギーを起こす原因にもなってしまうのです。
そのほかにも白砂糖の弊害は書ききれないほどあります。
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まとめ
結論的に言ってしまえば砂糖(白い砂糖)は身体にとってほとんど有益さを見いだせないものです。
砂糖をとるメリットを「身体に良いか?」という面から探してみても、いくら探しても出てこない。
自分の場合には冒頭に書いた痛風発作や原因不明の発作が無くなったのは「体重が落ちた」が理由ではなくて「糖質制限」したことが理由ではないかと考えています(これは自分の勝手な想像ですが)。
ただ、そうは言っても生活する中では「身体に良いか悪いか」だけで全て決めてしまうのも味気ない。
なんでも取り過ぎは良くないという意味ではお酒もそうだし、辛い食べ物や塩っぱい食べ物だって同じですよね。
私も糖質制限中でも家族の誕生日の日くらいはケーキも食べてましたし、時々はアイスクリームも食べていました。
つまりは「バランス」の問題ということになると思いますが、要は知識として「知っている」ということの大事さだと思います。
白砂糖の弊害を知識として知っていれば、「今は身体にエネルギーと栄養を取り込む時間だから避けるべき」とか「身体作りにとって大事な食事の前には食べない」といった判断が出来ます。
ですが知らなければ「砂糖は身体のエネルギー」くらいに大変な勘違いをしてしまう。
その知識の有無が自分の身体や大切な家族を守ったりすると思うのです。
それでは良い一日を!
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