「RICE処置を疑う-アイシングについて」 相模原 成長痛と身体の痛み改善専門 【ひろメディカルケア】
こんにちは。
成長痛と身体の痛みの改善専門家、ひろメディカルケアのヒロです。
C級公認指導者ライセンスを所持して約20年グラウンドで子どもたちとサッカーをしてきました。
グラウンドではいろんなことが起こりますがその中には「選手の怪我」ということもあります。
特に対人スポーツの場なので想像以上に重い怪我になってしまうこともありえます。
そのような時にどうしたら良いのかを知っているかどうかで当然対応も変わりますので知識としては必要だということは常に感じていました。
ですので、公認指導者講習のメディカルの時間に「RICE処置」を習った時にはありがたく思った記憶があります。
RICEの法則(ライスのほうそく)とは身体が傷害を負った際に早急に執るべき応急処置における法則の事である。
Rは「Rest」(安静)、Iは「Icing」(冷却)、Cは「Compression」(圧迫)、Eは「Elevation」(挙上―持ち上げておく)の頭文字をとったものである。これらは医学的な根拠から傷害を負った際に出来る限り患部の炎症や出血を抑えるための方法である。病院などの医療機関での診断を受けるまでは出来る限りRICEに則った措置を執る事が推奨されている。
Wikipedeia「RICEの法則」
「RICE処置」の「I」について
「I」はIcing(冷却)の頭文字ですが、これはひろメディカルケアでも基本的な改善方法として推奨しています。
特に初期の段階では適切なアイシングを行うことで修復を促進すると考えていますので積極的にやるようにアドバイスします。
スポーツ指導者のみなさんも選手が怪我をしたような時にはアイシングをさせることは多いですし、実際にグラウンドでもアイシングしている選手をみることは何度かありました。
しかしながら、その多くが「長時間の冷却」だったように思います。
多くの場合、30分から40分くらいの時間を冷却させていますし、時には一時間以上もアイシングしているという場面も何回か見ました。
グラウンドで行う長時間のアイシングは出血した場合の出血量を減らしたり、痛感神経をマヒさせることによっての痛み軽減などを目的とした「応急処置」として行うこともあります。
ですがここでは応急処置段階を終えた次の「怪我の修復段階」という意味から考えてみたいと思います。
冷やす目的
グラウンドなどで良くみるアイシングは「とにかく冷やす」というのが多い印象があります。
指導者のみなさんが選手に「ひたすら冷やせ」と言うことは多いし、実は治療院でもこのように言われることも多いようです。
先日にはアキレス腱痛の小学生が整体院で「ひたすら冷やして」と言われてその通りにしたら痛みが悪化したとうちに来ました。
もしも選手が出血しているとか痛みがあまりにも強いというような場合の応急的な処置としては持続的なアイシングもありえます。
では、例えば選手が足を挫いてしまって、「痛みがあり走れない、けれど歩くにはそれほど支障はない」といったような場合でも「ひたすら冷やす」は正しいのでしょうか?
あるいは怪我してから応急処置の段階を経て、怪我の修復の段階になっても「ひたすら冷やす」は正しいでしょうか?
これは「固定」ということについてもそのまま当てはまる問いかけになります。
筋肉や靭帯を痛めた場合にその修復に必要なのは栄養と酸素の供給と老廃物の除去です。
そのために大事なことは「血液とリンパの流れ」を確保してあげること。
患部を冷やすと血管が収縮しますので血液は一時的にせき止められて血流は悪くなります。
リンパにとっても血液の流れは大事な動力なので流れは悪くなります。
冷やして一時的にせき止めることで部分的に血圧をあげておいて冷却をやめることで血液が勢い付いて流れます。
リンパもその勢いにのって患部に流れ込みます。
当院でのアイシングはこの効果を狙っています。
栄養と酸素を運ぶことと、不要なものを除去する。
その働きを加速させることが当院でのアイシングの目的です。
ポイントは冷やす時間とインターバル
目的から考えると冷やす時間があまり長いと意味がなくなります。
目的は血液とリンパを流したいのですから血流が悪い状態をあまり長く続けては意味がありませんし逆効果です。
また冷やしすぎることで逆に患部を痛める可能性もあります。
冷やしすぎて血流を過度に阻害してしまうと凍傷をおこす可能性もあります。
こうなると最悪です。
凍傷してしまうとスポーツの怪我を修復させるどころの話ではなくなってしまいます。
極度の低温もしくは長時間の寒冷下にさらされるとこの保護作用によって皮下の血行は極端に悪化し、部位によっては血行不全に陥る。こうした部位はやがて凍ってしまう。低温に血行不全が重なることによって体組織は凍結し深刻な損傷が生じるのである。
「凍傷」Wikipediaより
部位にもよりますがひろメディカルケアでは「5分冷やして10分外す」を目安としています。
患部の皮膚や脂肪の厚さによって調整しますが「5分&10分」を目安としてアドバイスさせていただいています。
冷やすものは氷嚢があればそれで良いのですが無ければジップロックに氷でもかまいません。
保冷剤は冷えすぎて凍傷の恐れがありますのでタオル等をかならず皮膚との間に挟んでください。
選手が練習や試合に行くときに氷が用意されているクラブや部活は少ないですよね。
そういう状況でアイシングが必要だと思う患者さんには氷専用の水筒を1本用意してそれに氷を入れてジップロックと一緒に持っていこうとアドバイスします。
荷物としては重くなりますが身体のことには代えられません。
是非ともお試しください。
それでは良い一日を!
(注)最近、アメリカのメディカルトレーナーの間では「アイシングは効果が無い」という意見が出ているようです。
調べたところどうやらこれは「長時間のアイシング」を指す様ですがもう少し調べてから改めて書きたいと思います。
またこの機会にですが、新しい理論などによって今後に諸々(アイシングに限らず)についての考えも変わる可能性がありますことをご了承ください。
・・というか、常に進化するのが基本なのでそれまでの考えや方法があっという間に変わることは珍しくないのですが。
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