「RICE処置を疑う-レストについて」 相模原 成長痛と身体の痛み改善専門 【ひろメディカルケア】
こんにちは。
成長痛と身体の痛み改善専門家、ひろメディカルケアのヒロです。
自分は日本サッカー協会の公認C級指導者ライセンスを所持していてこれまで20年ほどグラウンドでサッカーの指導をしていました。
いまはひろメディカルケアを始めたこともあって指導はお休みしていますが実はサッカー指導の専門家でもあります(笑)
日本サッカー協会の公認指導者ライセンスにはS・A・B・C・Dとありまして、D級は2日の講習で取得できますが、C級以上となるとそれなりにお金も日数も掛かりますので誰でも簡単に・・とは言えません。
そういう面からもこの公認ライセンス講習で勉強することはそれなりに意味も重みも発生します。
講習の中ではメディカルの講義もありまして自分は「横浜市スポーツ医科学センター」という場所で受けました。
日産スタジアムの施設内にある上に、名前が「横浜市スポーツ医科学センター」ですから説得力が違いますよね。
そんな空間で習えば「それが正しい知識」と思うのは当然ですし、それを知るために高いお金と貴重な時間をみんな使う訳です。
その時間でサッカー指導者は必ず習うことがあります。
それが「RICEの法則(RICE処置)」です。
RICEの法則(ライスのほうそく)とは身体が傷害を負った際に早急に執るべき応急処置における法則の事である。
Rは「Rest」(安静)、Iは「Icing」(冷却)、Cは「Compression」(圧迫)、Eは「Elevation」(挙上―持ち上げておく)の頭文字をとったものである。これらは医学的な根拠から傷害を負った際に出来る限り患部の炎症や出血を抑えるための方法である。病院などの医療機関での診断を受けるまでは出来る限りRICEに則った措置を執る事が推奨されている。
Wikipedeia「RICEの法則」
「RICE処置」の「R」
おそらくサッカー(に限らない?)指導者の殆どのかたはこの「RICE処置」を疑うことなく信じられていると思いますが、あえて提言してみたいと思います。
今回は「Rest」についてです。
「Rest」は「休息」という意味です。
ひろメディカルケアでも「しばらく練習は休もう」「痛いほどの運動は避けよう」というアドバイスはします。
しかしながら、「Rice処置」という解釈の中では「休息=患部を動かさない=固定する」という意味で捉えられていることが多いのが実情です(アイキャッチ画像でもそのような絵ですよね)。
今回はそういう意味での「Rest」に対しての内容であることをご承知おきください。
もちろんその怪我が「骨が完全に折れた」ような場合でしたら患部固定は絶対に必要です。
ですが、それが例えば「足首の捻挫」とか「剥離骨折」のような場合でも本当に正しいのでしょうか。
固定すると筋肉は細くなる
怪我した時に患部を固定するということはどのような目的でしょうか。
患部を動かすと痛い。
痛いから動かしたくない。
動かないように固定する(患部の安静になる)。
おそらくはこういう流れだと思います。
しかしここで重要なことは「使わない筋肉は細くなる(衰える)」です。
動かさないようにした部位は当然ですが動きません。
物理的に動かないということは意図的に動かせない(あたりまえ)。
動かさないということは筋肉を使わないということです。
使わない筋肉はあっという間に衰えてしまいます。
筋肉を使わない特殊な状況だと1日に1%も筋肉が細くなる・・でした。
たとえば固定された身体の部位はどれくらい筋肉が細くなるのか?
おそらくこれを読んでいるみなさんのイメージのかなり上をいきます。
下の写真は膝痛で来てくれた中学生サッカー選手の足です。
膝の痛みで病院に行ったところ膝サポーターを使用するように指示されました。
素直な彼は市販の黒サポーターを付け続けました。
それが「膝が良くなるための方法」だと信じていたからです。
病院の先生に言われたんだからサポーターをすればサッカーができるようになると信じていた。
この写真はそれから約1か月後の状態です。
サポーターが固定する部分である膝周辺(大腿四頭筋の停止部)の部分が痩せ細ってしまっているのが分かります。
14歳のサッカー選手の足とはとても思えない状態。
こうなってしまうと痛みを改善させるのも大変ですが、その後で競技復帰するのも大変です。
患者は基本的には治療院の先生が言うことは「良くなるため」だと考えます。
ですが、残念ながらそうでないことも往々にしてあるのが現状です。
サポーター着用指示は「良くする」ことが目的ではなく「固定して動かさなければ痛くない」が目的です。
これがいわゆる「対処療法」です。
出来るだけ固定せずに改善させる
怪我をした!RICE処置だ!まずレスト!動かさない!固定!・・・とやってしまうのは怪我の修復にとってはマイナスなことが多いです。
怪我の状況によっては固定治療が必要な場合ももちろんあります。
ですが、怪我したらなんでも固定というのは適切なのかどうか。
サッカー指導者のみなさんは指導理論や指導方針については非常に幅広くてオープンマインドなかたが多い。
「学ぶことをやめたら教えるのをやめなければならない」という素晴らしいスタンスの方も多い。
この機会に是非ともこういった部分にも目を向けてみてください。
ひろメディカルケアの場合は上記の理屈から考えて「出来るだけ固定せずに動かしながら改善させる」を信条としています。
「いや、そうは言っても固定しないと痛くて無理でしょ」という意見もあるかもしれません。
そこで畑中式メディカルテーピング、通称「魔法のテーピング」です。
スポーツの指導者のみなさんの頭の隅に少し残れば幸いです。
それでは良い一日を!
(注)文中にも書きましたが念のために。
「骨が折れてしまった」というような場合は別です。
この場合には添え木等で患部を動かさないようにして救急車を呼ぶか慎重に病院に行きましょう。
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